全国の都市情報と意見交換のブログです。日本の街をもっと楽しく、もっと美しく!


by citywatch
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悪い景観 100景

「美しい景観を創る会」が選定する日本の「悪い景観事例」についての記事があった。現在のところ、暫定的に70景が選定されている。街の景観にはこのブログとしても大変興味があるところなので、大きな期待(恐れ)をもって「美しい景観を創る会」のサイトを見せてもらった。

その感想は?というと、なぁーんだこんなものかという落胆とその背後にあるさらに深刻な事態に愕然。当然のことながら、この会の代表である伊藤滋早稲田大学教授が関心を寄せる首都高に覆われた日本橋の景観は入っている。しかし、総じて日本のどこにもある風景で、特定された景観ではない。ということは、日常生活の中で頻繁に見ている、風景自体が悪い景観事例となり、日本中がひどい景観であふれているということになる。

結論から言えば、近代日本は街づくりにおいて、根本的な誤りを続けてきたということになりそうだ。街づくりというのは、その地域や都市が持つ経済力、技術、文化、思想、意志の究極の反映でもある。それだけに、古今東西の都市は街づくりと景観にこだわった。日本においても、古代から、戦国時代、江戸時代においても街の整備には時の権力者が心血を注いだものだ。

それに比べると、戦後の街づくり、都市整備は思想も意志も感じられない。莫大な経費を建設、土木工事に投入しながら、目先の必要性と予算処理に追われ、その場しのぎて60年が経過した感じだ。周囲には知性を感じない商業広告、不快きわまる放置自転車の洪水、空を覆おう電信柱と電線・ケーブル、安普請のアパートとペンシルビル等々。「何が悪いと」開き直る輩も多いが、世界的にも、もっとも繊細で美的感覚に優れた文化を誇る日本人のプライドにかけて、納得できる街づくりに着手すべきだ。アートと機能性は両立するし、本当に機能的なものは美しいはず。悪い景観は災害時にも危険極まりない。

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by citywatch | 2006-05-29 19:54 | トピックス/時事評論