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遅まきながら2009年を見通してみると(1)

まず、現状の経済危機だが、オバマ政権が何をやろうと、麻生がどんな手を打とうと、多くが期待する市場全体の急回復はない。もちろん、部分的には損得が出てくるだろうがね。ここまで、先行きに厳しい見方が広まってしまうと、また、現実の数字がそれを裏書する状況が続くと将来期待を前提とした投資・消費欲もでてこない。当面、世界的に経済がシュリンク、デフレが本格化せざるを得ない。まずは、どこで底打ち感が出てくるかだが。

しかし、逆に、ついこの間までの世界的楽観シナリオというものが何を前提にして成立してきたかと問い直してみると恐ろしくなる。少なくとも、アメリカの土地バブルはハードランディングすることはない。投資銀行を先頭に世界的金融機関は最先端の金融理論によって、リスクをコントロールしながらリターンを極大化することができるとの一般的な理解があった。金融機関は、さまざまなデリバティブ商品を開発し、稼ぎまくった。当然、経営者や従業員へのリターンも巨額になった。一昨年だったか、ゴールドマンサックス社員の平均ボーナスが1億円とかいうこともあったな。

サブプライムとリンクしたアメリカの土地に始まった資産バブルが、消費拡大というエンジンとなり、空前の世界的好景気をもたらした。その過程で、世界各地にアメリカと同様な資産バブルを生んだ。日本では、他国ほどには目立った資産バブルは生じなかったが、10年以上続いたデフレからまがりにも脱出できたのは、拡大するアメリカ市場などへの輸出拡大があってのことだ。この間、低金利の円は、いわゆる円キャリーで、世界の貸し手としてバブルを後押ししてきた。

こうした状況に対して、警戒的な意見(経済理論)も、もちろんあったが、現状を肯定する理論(多くはその方が、自分にとっても採用先が多くて都合がいいとの考え)の勢力の前に、スパイス的な(あるいは異端者的な)効果しか持ってこなかった。日本のバブル崩壊からデフレに陥った教訓も、「あれは日本政府の対応に問題があったからだ。アメリカはもっと迅速に、的確に対応できる」とレベルの違いを強調していたのだがね。少なくとも経済学を含む社会科学における「理論」というものは、自然科学のそれとは、まったく異なるものだということだけは、再認識しておかなきゃね。

で、今後どうなる?1930年代並みにずるずると世界的な不況が続くことはないと信じるが、企業にとって、ピーク時に比べて10~20%ダウンの生産・販売が1年以上続くことになれば、それは深刻な事態だ。事業計画を見直して、スリムな経営、つまりリストラを採用するしかない。極端なリストラに走らせないためには、企業の評価法を現在の「少ない資本でどれだけ効率よく利益を生み出すか」をベースにしたものから、少しは変える必要もあるだろうね。

しかし、将来への楽観シナリオが崩れたとなれば、世界的な運用難の時代到来か。日本では、土地も株も金利もダメで運用収入ゼロという時代が長く続いた。世界的には、こんな低リターンは許されないだろうが、そうなると限られた有望な投資対象へ巨額のカネがなだれ込み暴騰・暴落を繰り返すことになるのか。相対的には、やはり株式市場が主要な投資対象になることが、一番合理的で見直されることになるとは思うが、短期的には難しいかもしれない。

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by citywatch | 2009-01-12 11:37 | トピックス/時事評論